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戦略・戦術を決定するためには?【バスケ戦略コラムVol.2】

2019.2.7

こんにちは。バリューワークス ストラテジックディレクターの後藤です。

 

前回は、そもそも戦略・戦術とは?というテーマでお話しさせて頂きましたが、今回はどうやって戦略・戦術を決めるのか?というテーマでお話しさせて頂きたいと思います。
 

戦略・戦術とは何か?【バスケ戦略コラムVol.1】

 

 

戦略・戦術を決定する要素


戦略・戦術を決定するために必要な要素は、現時点で私は2つしかないと考えています。

 

 

①選手の特性

②指導者のフィロソフィー

 

 

1つ目にある選手の特性とは、

 

・ドライブが得意な選手が多い、大きい選手がいる、ドリブルは上手くないけどパスランは上手などといった技術・戦術・身体的要素の特徴

・真面目、やんちゃ、リーダーシップがある、おとなしいなどの性格的特徴

 

の2つの特徴を指します。

 

これを抜きにして戦略・戦術を決定することはイコール失敗だと考えてもらって構いません。

 

選手の特性を活かすには、指導者の観察眼(特性を見抜く力)と戦術的柔軟性(引き出しの多さ)が必要となります。

 

2つ目の指導者のフィロソフィーは、指導者の意思決定において非常に重要です。

 

自身の哲学として、

 

どういったバスケットをしたいのか、どういったことをバスケットを通じて選手に教えたいのか

 

ということを定義する事が指導の際に必要となります。

(バスケと同じボールゲームであるサッカーでは、これらのフィロソフィーとプレー原則を組み合わせた”プレーモデル”や”ゲームモデル”と呼び、作成することもあるようです。)

 

つまるところ、

選手の特徴は他者意識、フィロソフィーは自己意識と言い換えることができ、2つをどれほどの割合で組み入れるかによってチームのスタイル・戦略・戦術が決定します。

 

 

 

 

 

 

一学生がしてしまった大きな失敗

 

お恥ずかしい話ですが、実は私も、このことが分かっていなかったことで盛大に失敗した経験があるのです。

 

コーチになって1年目、私はシーズン途中から大学のヘッドコーチを任されました。

 

当時の私は、前任者が作り上げたスタイルを継承・継続することしか考えられず、選手の特性が見抜けないばかりか、自分のフィロソフィーも築くことができないでいました。

 

当然、それによって明確で軸のある戦略・戦術は作ることはできません。

 

結局、シーズン最後の秋のリーグ戦は中身が空っぽの状態のまま臨んでしまい、結果ほとんど勝てずに降格の憂き目に遭いました。

 

当然、その時はチームの状態も良くなく

 

「今のバスケが楽しくない」

 

という選手もいました。

これは私の責任です。

 

「辞めた方がいいんじゃないか」

 

と頭をよぎることもありました。

 

気持ちが晴れない日が続くオフシーズンに、たまたま同世代で様々なステージで頑張る人たちに会う機会がありました。

 

そして、自分の未熟さと視野の狭さを痛感したのです。

 

彼等と違い、自分には確固たる”軸”と”覚悟”のなさを知りました。

 

自分の不甲斐なさに対する悔しさと怒りの感情がふつふつと込み上げてきました。

 

 

そこから、私は変わりました。

 

2年目のシーズンは覚悟を決め、新しい”軸”を作るために自分のフィロソフィーを打ち出し、自分自身に植え付けた上で、選手の特性を理解し、それらを活かすための新しいシステムを構築しました。

 

その結果、選手たちがチームを信じて戦える”軸”ができ私達は本当の意味でチームになれたのだと思います。

 

リーグ戦ではチーム一丸となり、無事昇格をすることができました。

 

最初は、急な変化に選手やスタッフと意見がぶつかることも多くありましたが、

 

色々な修正をかけながらも”軸”はブレずにやり抜いた結果が最後の昇格に繋がったと思います。

 

 

(※まるで美談のようですが、そこまでのものではありません。私個人としては、多くの失敗を経験した苦い思い出であり、いろんな方に迷惑も多く掛けてしまった出来事です。)

 

 

 

戦略をマーケティングと繋げた成功例


このような失敗例は、日本中のいたるところに存在します。

それと同時に様々な成功例も存在します。1つの事例として、Bリーグの中にはマーケティング面からも戦略・戦術を考え成功を収めたチームを紹介します。

 

それは現在、天皇杯では3連覇し、ホームゲームの入場者数も日本一を誇る千葉ジェッツです。

千葉ジェッツでは、どうしたらお客さんが見て楽しみ喜んでもらえるようなバスケットとなるかについて考え、まず”走って勝つトランジションバスケ”をフィロソフィーとして戦略の中枢に据え、それに合った選手を獲得しました。(勝っている要因はこれだけではなく、他にも多々あります。)

その結果、現状の成果を収めることができた要因の1つとして、今のスタイルが確立されたのです。

 

※参照

バスケ千葉ジェッツは、なぜ経営の危機を乗り越え日本一になれたのか。強くて稼げるチームの作り方とは

https://www.huffingtonpost.jp/2018/03/31/chiba-jets_a_23395107/

 

これはあくまで1つの事例であり、チームの状況やそもそもの環境の違いによって、選手の特性から考えるべきなのか、フィロソフィーから考えるべきなのか判断する必要があると思います。

 

しかし、1番重要なのはチームの成長と目標達成のために指導者自身が2つの要素で組みあげた”軸”をブラさないことです。

 

それを作りあげるまでは指導者も何回でもチャレンジして、失敗して、悩んでいいと私は思います。

 

もしもまだ、戦略・戦術を決めるために必要な2つの要素である

 

「選手の特性・指導者のフィロソフィー」

 

をお持ちでなければ、是非選手1人1人と向かい合い、自分自身を見つめなおし、軸のあるオリジナルなチームを作ってみてください。

 

ご一読いただき、ありがとうございました!

 

 

文:後藤祥太

編集・校閲:赤津 誠一郎



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著者情報

この記事の著者

ストラテジック ディレクター

後藤 祥太

Shota Goto

出身地: 和歌山県和歌山市

出身校:
和歌山県立桐蔭高等学校 数理科学科
国立 東京学芸大学 教育学部 初等教育教員養成課程 国語選修
国立 東京学芸大学大学院修士課程 教育研究科 保健体育専攻 運動学コース

資格:
小学校教員 専修免許
中学校教員 第一種免許(国語) 
高等学校教員 第一種免許(国語)
JBA公認C級コーチ

コーチ歴:
東京学芸大学男子バスケットボール部ヘッドコーチ(2015–16)
熊本大学男子バスケットボール部アシスタントコーチ(2017)
実践学園中学校男子バスケットボール部アシスタントコーチ兼ストラテジックデザイナー(2018〜現在)


バスケットボールが作られた最初の目的は、チームで行うボールゲームの楽しさを理解してもらうための教材でした。
そう考えると、バスケットボールは私たちに大きな学びをたくさん与えてくれています。

協働することの楽しさ・大切さ、人とのコミュニケーションの大切さ、見て学び深く考えることの大切さ、やり抜くことの大切さ、一人一人個性を持つことの尊さをバスケットボールは教えてくれます。

私は、バスケットボールを通じて、これからの世界をより良く生きるための力を育てていくために尽力します。

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