こんにちは!バリューワークスの赤津です。
前回お伝えさせて頂いた
「【Skills】子供達に伝えたいシュートを構える位置のお話」
に引き続き、ロサンゼルスで見て聞いて、自分の指導方針に取り入れた
シュートに関する情報をお伝えさせて頂きます。
今回注目するのは
足の角度
です。
ナビゲーターである竹原からの指導や、ロサンゼルスで学んだ事を元に、自分の経験を交えながら解説させて頂きます。
はじめに
私は中学生の頃、少し変わった習慣がありました。
それは、授業中に先生が誰を指すか全記録を取り、
パターンを分析し、次に誰が指されるかを予測する事です。
きっかけは理科の先生が質問をする際、必ず生徒名簿を確認していたため、
「ん?何かパターンがありそうだな」
と感じた事です。
記録を取り、分析し続けた結果、
理科の先生に限って言えば、誰が次に指されるかの正解率は100%に達し、見事先生にバレ、怒られた事でその作業を辞めてしまいました。
今思えば、とてつもないビジネススキルだと思いますし、
なにも子供の意欲を怒る必要はないのでは無いかと当時の自分を庇いたい気持ちです(笑)
「その意欲をこっちに向けよう!」
なんて言葉をかけてくれていたら、もしかしたら私の人生は変わっていたかも知れません。
当時はとにかく何か面白い事がしたくて、
誰もしてないような事をやりたい
友達が多そうで少ないく明るそうで根暗な男の子でした。
そんな私は、毎日放課後には体育館に一番乗りで到着し、
練習が始まる前にひたすら自分の体を分析しながらシューティングに励んでいたのでした。
シュート時の足の向きはどうすべきと指導していますか?
先日、某スクールの見学に行った際、コーチではなく、
帯同のお父様が待ち時間の間に我が子にこのような指導をされていました。
「シュートは頭の上で構える!」
「足はまっすぐリングに!」
「真っ直ぐ飛んで最高到達地点で打て!」
「あー!なんで出来ないんだよ。」
熱心な姿勢はとても素晴らしいなと思いましたが、
前回の記事にも書いた通り、シュートは全員が同じ理論に当てはめられるわけではありません。
プロ野球選手の誰しもが「一本足打法」をしないように、誰しもが「トルネード投法」をしないように、
人それぞれの骨格、軸、利き目などの要素が絡み合い、
自分自身に潜む自分だけの宝箱を見つけていく事が大切になります。
「日本人よ、これがアメリカの最新の理論だ」
と高飛車に持ち帰ってきても、
どこに全員が同じフォームでプレイするスポーツがあるでしょうか?
あくまでも個々に適したシュートフォームがある事を、指導者は絶対に忘れてはいけません。
合う合わないが必ずあるのです。
あいつのフォームはおかしい。
自分の理論だけで評価し、そう捉えてしまう事がおかしいと考えます。
目新しそうな理論があり、それを例えプロが推薦したとしても、
それがあなたに合う保障はなく、
あなたのシュートはあなたの中にだけあるのです。
私たちコーチは、その宝の在り処が記された地図の見方を一緒に考えたり、
雨の日も風の日も雪の日も一緒に愚直に選手と友に茨の道を歩むしか方法はありません。
近道なんてないのです。
理論はあくまでもベースとなるフレームワークであり、枠組みでしかないので、自分自身のフォームを自分自身の手で見つけて頂きたいのです。
そう考えると、先程の保護者の指導内容は間違えてはいないのだろうけど、その子供には合わないフォームなのだと思います。
基本的な足の向き
シュート時の基本的な足の向きは
利き手側の足のつま先をリングに真っ直ぐ向ける事
です。
ただし、先にお伝えしますが、バリューワークスではこのようには指導しません。
つま先を真っ直ぐリングに向ける事は、
あくまでも宝箱を見つけるための中心座標を表すものと考えています。
子供達や初心者の方にありがちな足の向き
この2年間で、単純計算ですが子供達から大人まで1,000人以上に指導を行ってきました。
その中で、初心者でもいきなりシュートが入る選手と、全く入らない選手に分かれるのですが、入らない選手にはある特徴がありました。
それは、つま先の向きが暴れてしまっている事です。
つま先の向きが暴れているとは、極端にガニ股だったり、内股だったりする事を表しています。
BEEF
シュートフォームのフレームワークである
BEEF
の頭文字はBalance(バランス)を表します。
また別な機会にもお伝えしますが、
バランスを保つには少なくとも肩幅程度にはスタンスを広く取り、つま先の向きを
ガニ股や内股
にしないことが理想です。
あくまでもスタッガードスタンス※を作り
両足が平行にストレート
開いても5度程度であると言われています。
しかし、そのストレートが真っ直ぐリングに向くことが、正しいシュートフォームとは限らないのです。
※スタッガードスタンス・・・利き手側の足を僅かに前に出すオフェンス時の基本的なスタンスです。スタッガードは互い違いという意味で、最近ではスタッガードスクリーンという多段階のスクリーンがメジャーになってきました。
さあ、お宝を探そう!!
そのまえに、何事にもゴールを明確にする事が大切です。
皆様が探し求める宝箱の中には一体どんなお宝が入っているのでしょうか。
私には聞かなくてもわかります。
我々が手にしたいお宝の中身は誰しもが共通で誰しもが全く同じものを追い求めていると考えているからです。
ボールがネットを通過するあの音、快感
ゴールを喜ぶ仲間や保護者、コーチの歓声、笑顔
大好きなあの子が自分に向ける熱い眼差し
それらは全てボールがリングを通過することで宝箱の鍵を外し、
何度でも何度でも私達の心を満たしては消え、
いつまでもいつまでも私達を病み付きにさせる永遠のお宝です。
皆さん、もちろん病みつきですよね。
だからこそ子供達になんとしてでもあの快感を伝えたい、
そんな素晴らしいスポーツであるバスケットボールを通じて成長してもらいたいのだと思います。
私達は宝箱の中身はすでにわかっています。
必要な事は、体の中に潜む宝箱がどこにあるか見つける
冒険
になるのです。
私自身、ミニバス時代は全くシュートが決まらず、ゴール下を守るただの番人でしたが、
中学に入学し、たまたまミニバスリングでシューティングをした際に、たまたま自分の中の宝箱を見つけてしまったのです。
30年弱経とうとする今でも、宝箱を見つけた時の驚きと感動は明確に思い出されます。
それからは練習の度に、試合の度にお宝をザクザクと手にし、
ミニバス時代はあまり好きではなかったバスケットボールというスポーツの虜になってしまいました。
宝箱の中身はリングのその先にあることは分かっていても、肝心の宝箱の在り処は人それぞれ違います。
骨格も違えば軸も違う。
では一体どうしたら自分自身の宝箱は見つかるのでしょうか。
BEEF(フォロースルー)
BEEFのFはフォロースルーを表します。
大切な事は、シュートした後に、
手が真っ直ぐにリングに向いている事。
シュートはまっすぐ構えてまっすぐ上げる事が大切です。
その作業を確認するためにも、フォロースルーは絶対に忘れてはいけません。
真っ直ぐ構えて真っ直ぐ上げる事が大切なのですから、
シューティングポケットを作った時に肘が真っ直ぐにリングに向いている事
が大切になります。
肘を上げシュートが終わった後のフォロースルーがリングに向かう、人それぞれ違う自然体のフォームを探して行けば良いのです。
それが宝箱なのです。
足の角度を変えて肘をリングに向けよう!
中学生の頃、分析が好きだった私は、毎日毎日、練習が始まる前に自分の体と向き合いシュート練習に励みました。
ある日気がついたのです。
あれ?つま先はナナメにした方が楽にシュートが出来るし真っ直ぐボールが飛びやすいな。
それ以降、その感覚を反復し、私のフォームはつま先が斜めになりました。
これは後から気がついたのですが、
私はリングに対してつま先を真っ直ぐに、体を正対させるようにすると、
ボール、肘、腰、膝、足首が真っ直ぐ1つのライン上に揃いません。
しかし、両足平行ストレートを保ったまま、
両足のつま先を斜めに
ターン
してあげる事で、私の体は
ボール、肘、腰、膝、足首がほぼ真っ直ぐのラインを保つのです。
あとは肘を
「真っ直ぐ構えて、真っ直ぐあげる」
自分なりのフォームを見つけた事で、
私は幾度となくお宝にあり付き、
何かを手放してまでもバスケットボールをプレイする事にどっぷりと浸かっていったのでした。
バリューワークスがオススメする足の角度の見つけ方
あくまでも1つの方法となります。
人それぞれ合う、合わないがあるとは思いますが、今のところはとても好評頂いているお宝の方向の見つけ方です。
まずは肩幅程度スタンスを取り、バランスをしっかりと保ち、リングに正対してください。
足首、膝を軽く曲げ、トリプルスレットのような姿勢を取ります。
頭か利き足がリングに対して真っ直ぐ。
これも自らの立ち位置を探していきましょう。
写真はボールを持ってしまっていますが、ボールを持たずに利き手をダラーンと下に下げ、掌を体に、手の甲をリング側に向けてください。
そのまま振り子時計のように、利き手を体の全面スレスレで左右にスウィングしてください。
肩周りが少し窮屈でしたら、少しだけ両足を利き足の内側の方向へターンします。
窮屈ではなくスウィング出来た、もっとも浅い角度でターンをやめ、シューティングポケットを作り肘をリングに向けてください。
※私はセット時のシュートはほぼ毎回自然とこの形になります。
この角度がバリューワークスがオススメするあなたの宝箱を示す方向になります。
後は曲げた足首、膝、肘を、足首から真っ直ぐ上に伸ばして行くだけです。
まずは近い位置から打ち込みます。
徐々に離れて打ち込んでいきます。
あっているなと思ったら、それを反復し角度を体に覚えさせていきます。
毎日。毎日。
自分の体と会話をしながら。
ボールがぶれずに真っ直ぐ飛ぶように、
肘が自然とリングを向くような下半身の角度を探してください。
最初はシュートが飛ばなることもあると思います。でも、まずは近くから真っ直ぐ飛ばす足の角度を探す事が大切です。
距離はシューティングポケットの位置を下げたりする事で調整してみてくださいね。
さあ、もうあなたがお宝を何度も開ける日はすぐそこにせまっているのかもしれませんよ!
ロサンゼルスの子供達
小さい子の中には、ボールを飛ばすためにかめはめ波のような体制から、
シュート時に空中でターンし、着地時には足が平行に内側を向き、スパスパシュートを決めている子が数名いました。
それを観て私は
なーんだ、竹原さんが伝えているように、肘がリングを向き(レール)結局最終的にフォロースルーがリングを指し示しやすい体勢を作れば良いだけなんだな。
年代、体型、骨格によってフォロースルーまでの過程は変わってもいいんだ
と1人旅したロサンゼルスとサンディエゴで確信したのでした。
まとめ
シュートフォームを作る際は、必ずしもつま先を真っ直ぐリングに向ける必要はありません。
✔ スタンスは肩幅程度に広がっている事
✔ 両足は平行に真っ直ぐ。開いても5度程度。
✔ 肩や胸が窮屈でなく、肘がリングを向く最も浅い角度にターンする
✔ 最後はフォロースルーがしっかりとリングを指す角度で着地する
実際にNBAやユーロを観ていても、フリースローが入らない選手はつま先が真っ直ぐ前を向き、堅苦しいシュートになっています。
カリーやデュラント、アービングなどは、つま先が斜めを向き、リラックスしたフォームでシュートを放っています。
野球のピッチャーだって、真っ直ぐキャッチャーを向いて投球しませんよね。
サッカーも然り、ボーリーグも、ダーツもどこかターンしているのではないでしょうか。
軸だってシュート前と後では移動するものだと考えています。
是非、ご自身に適した角度を探してみてくださいね。
肘がリングに向きやすい角度。
それが選手の中に潜む宝箱なのです。
子供達のために、是非一緒に宝箱を探す冒険の旅に出てください。
それは、誰かの理論ではなく、誰かの手柄ではなく、
私達コーチと、その選手だけのアドベンチャーなのです。
まだまだ、シュートについては書きたい事が沢山ありますが、本日はここまでです。
是非、「こんな情報を見つけたよ!」とどんどんSNSなどで親しい方や子供達にシェアして頂けたら嬉しいです。
この情報が「正しい事」ではなく、あくまでも取捨選択する上での情報の1つとして指導に活かして頂けたら幸いです。
情報は皆様選手やコーチがご自身で加工するからこそ価値があるのですから。
是非、自分のものとしてご活用くださいね!
けして、「バリューワークス式の・・・」なんて言わなくて大丈夫です(^^)
それでは本日もご一読頂き、誠にありがとうございました。
皆様の成長を心から楽しみにしています。
Just Try It.
こちらも併せてご一読頂きご活用ください!
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