アンダーハンドレイアップシュートの利点
アンダーハンドショットの利点は次の点です。
・よりバスケットに近い位置にボールを置く
それはアンダーハンドが肘を伸ばし、肩の屈曲と手首の屈曲で放つシュートであることが証明しています。
オーバーハンドの動作とは全くことなりますね。
ボールを保有し、遠くにボールを置こうとすると必然的にそのような動作になると思います。
・背後から追いかけてくるディフェンスから離れた位置でショットする
上記の理由から、リングに近づけることで、背後のディフェンスからは遠ざけることが出来ます。
追いかけられている状況では、ショットの瞬間にスピードダウンしますので、
アンダーハンドでディフェンスからボールを遠ざけることも必要になってきます。
ボールコントロールの基本はオーバーハンドです。
オーバーハンドで肩に構えさせ、肘を上げるだけのオーバーハンドレイアップシュートを教えれば、
小学1〜2年生でも305センチのリングにボールを下げずレイアップシュートを放たせる事が可能です。
オーバーハンドレイアップシュートではボールを肩よりも下に下げませんから、無駄にブロックされる心配もありません。
変な回転をかけたシュートで外してしまう心配もありません。
また、シュート、パス、ドリブルの動きと繋がりますので、シンプルにバスケットボールの動作をを教える事が可能になります。
ポイントを押さえればフローターの指導に繋げることもたやすいです。
またロングショットの動作にも繋がります。
パスの指導
パスでいきなりアンダーハンドパスを主で教えますか?
パスも多くの指導者がチェストパスやオーバーハンドで構えるシングルハンドプッシュパスを最初に指導するのではないでしょうか?
なぜレイアップだけアンダーハンドから教えるのですか?
常識を疑ってみましょう。
こんなエピソードがありました
バリューワークスには地域のミニバスコーチがバリューワークスを推薦して通うことになった選手が数多く在籍しています。
その選手にオーバーハンドレイアップシュートを指導した翌日、コーチからLINEにこんなメッセージが届きました。
「赤津さん、すいません!うちの選手がレイアップシュートを打つタイミングで上からシュートを打ったので
『なんでレイアップシュートを打たないんだよ!』
と少し怒ってしまったのですが、
『これはオーバーハンドレイアップシュートだよって赤津コーチに教わった。』
って言うんですけど、あれもレイアップシュートって言うのですか?」
その後、レイアップシュートについての基礎をそのコーチに伝え、納得してもらえました。
何よりも子供達のために動く、本当に素晴らしいコーチなのです。
彼の元には伸び伸びと素晴らしい選手がすくすくと育っています。
いつも勤勉に学びにきますので、いつか彼の周りの子供達はバリューワークスに通う必要はなくなるでしょう。
そうなったら少し寂しいので、私はより成長しなければなりません。
そうそう、それ以降は必ず
「こういうやり方もあるけど、チームコーチの言うことを1番に守ってね」
と伝えるようにしました。
このようなエピソードはごく当たり前なことで、日本ではレイアップシュートと言えば庶民シュートであるアンダーハンドレイアップシュートを思い浮かべます。
私自身も過去にはそう思っていました。
そう、ロサンゼルスで常識を目の当たりにし、除レイされるまでは。
※洒落です
オーバーハンドレイアップシュートとアンダーハンドレイアップシュートの違い
バリューワークスではゴール下では肩より高い位置で片手でショット出来る様になる事を大前提に指導しています。
自分が教わってきた過去に縛られず、目で見て実践して正しいと確信した方法になります。
アメリカの書籍でも「Layups」とグループ化され、最初に紹介されるのはオーバーハンドレイアップシュートです。
アンダーハンドレイアップは前方にスペースがあること。つまりディフェンスが後ろから追いかけてくる状況で有効です。
ステップの推進力を利用して前方に手を伸ばしよりリングに近い位置でバスケットの近くにボールを置きゴールの確率を高めるシュートと考えています。
オーバーハンドレイアップは真上にスペースがあり、肘の伸展と必要に応じて手首の屈曲の作用を利用しより高くボールを放つために活用するシュートだと考えています。
前や横にディフェンスがいる状況で有効で、ゴールしたが混雑する初級レベルではより必要な技術になるはずです。
非力な子供達が、片手でリング下の密集地帯からシュートを放つにはどちらがより良い選択だと思いますか?
もしも私達が子供だったら?
想像してください。
もしもバスケリングが高さ6メートルの位置にあったらアンダーハンドレイアップとオーバーハンドレイアップのどちらを選択しますか?
レイアップシュートはゴール下のシュートですから、ディフェンスに邪魔されず肩の上から片手で打てる事が大前提となります。
右サイドで右手右足をあげて打つ
アウトサイドフットアンダーハンドレイアップ
右サイドで左手左足をあげて打つ
インサイドフットアンダーハンドレイアップ
どちらもサイドやビハインドにいるディフェンスから遠い位置で打てる有効なスキルです。
しかし、リングが6メートルの高さに存在したらそれは容易いでしょうか?
私の場合はオーバーハンドレイアップで狙うと思います。
アンダーハンドで手を伸ばしても、けしてゴールの近くにボールを置くことは出来ませんよね。
リングが高ければ、リングは前方ではなく上に存在します。
同様に子供達にとってアンダーハンドレイアップシュートは前方のリングに置いてくるのではなく、真上に放り投げるシュートになってしますのです。
ミニバスはリングが低いですが、それでも低学年生にアンダーハンドレイアップシュートから教える事は、上記の理由から私はお勧め致しません。
バスケットボールの基本動作である、オーバーハンドでまずは高い位置から片手でレイアップ出来ることが重要だと考えております。
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