こんにちは。
バリューワークス アナリティックリーダーの牟田朋晃と申します。
既にアナウンスさせて頂きましたが、IMG Academy サマーキャンプ2019の開催が決定しました。
今回よりIMGキャンプをプランB様と共に開催していくことになりましたが、私は実際に選手としてコーチとして1回づつ計2回参加したことがあります。
参加する度に自分の考えが大きく変わり、その度に転機が訪れました。
参加すれば絶対に何かが変わる海外キャンプ。
プレーヤーとコーチという対極の視点から、
その時の感想や、自身の経験を踏まえた海外経験の意義について記述したいと思います。
転機、アメリカにて訪れる__
私が初めてIMGアカデミーに行ったのは高校3年生の冬、今から2年前のことです。
大学の体育会系バスケ部へ向けた最終調整として、大きな期待と一抹の不安を抱え飛び立ちましたが、
まさかこのキャンプを通じて自分のバスケ感が変わる様な転機が訪れるとは、この時は思ってもいませんでした。
私が参加したセッションスケジュールは、
午前と午後に2時間程度の練習+トレーニング+座学(メンタルトレーニング等)の基礎プログラムに加え、
ゲームチェンジャープログラムという個人レッスン(オプション)を組み込んだものでした。
キャンプ生活はとても刺激に満ち溢れていました。
英語漬けの毎日というのもあり、次第に英語も聞き取れるようになってきます。
用意された様々なアクティビティを通じ、アメリカ人のみならず様々な国の子供達と親交を深め、バスケや恋愛(笑)の話をしたのを覚えています。
部屋にはジャクソンが二人居て、
””Hey Jackson!””
””Yes!!??””
”You! Not You!”
がお決まりののボケみたいになってました(笑)
では本題、キャンプのセッションそのものはどうなのか?
結論から言えば「最高」の一言に尽きます。
英語の解説でもコーチはジェスチャーや見本を通してくれるのですぐに頭に入ってきました。
コーチは足りないことをすぐに見つけ出し、それに対する解決方法や解説もとても的確で、
それでいて根拠まで説明してくれるので、たった二週間のキャンプで自分でも驚くほどの成長ができたと実感しています。
しかし彼らは簡単に正解を教えてはくれません。
「なぜ?」
「どうしたらいいと思う?」
これらの言葉がたくさん投げ掛けられ、頭は常にフル回転状態。
考え、言葉でアウトプットし、それを体で表現する。
それが成功した時の達成感はハンパなものではありません。
この2週間で高校3年間で得たスキルより多くを得たと言っても過言ではないでしょう。
そんな指導法やコーチがこの世に存在するということを知ってしまった驚き。
そして、自分はここまで上手になれるんだという感動。
かたや、今まで私は何をしていたのだろうという自責の念、虚無感。
アメリカで訪れた転機。
それは憧れのアメリカの地に行くことではなく、現地の選手に影響されたものでもなく、
彼らコーチとの出会いによりもたらされました。
様々な感情が入り乱れて日本へ帰国しました。
「自分も彼らの様なコーチになりたい」
今までにない、新たに生まれた、強い気持ちと共に。
決断、そして__
帰国後、私はしばらく思い悩んでいました。
このまま選手として続けるか、それともコーチとして活動するか。
「良い選手、良い指導者にあらず。」
逆に捉えれば、上手な選手でなくとも良い指導者になれるということ。
「決断とは『決』めて『断』つこと」
何かを始める時は、何かを断たなければならないということ。
これらの言葉と共に私は、選手としての道を「断」ち、
早稲田大学バスケットボール部 学生コーチ
という選択をすることになります。
主にアナリストとして活動し、インカレ6位に貢献するまでにもなりました。
2度目のIMG、2度目の転機__
2度目に参加したのは2018-2019の年越しキャンプ。
今回は引率兼コーチとして参加しました。
セッションを見ていて、やはり素晴らしいなと思うばかりでした。
しかし、今回は「コーチ」として参加している訳でもあります。
「素晴らしい」という感想だけではなく、なぜ素晴らしいか検証し、
それをどうやったら自分に転移できるか研究しなければなりません。
特に皆様にシェアしたいこととして、
なぜバスケットボール「ティーチャー」ではなく、
バスケットボール「コーチ」なのか。
Teachは教授すること。つまり「教」え、「授」けること。
Coachは指導すること。つまり「指」し示し、「導」くこと。
2度目のIMGキャンプでこの違いが明確なものとなりました。
それと同時に、再び転機となる考えが浮かび上がってきます。
果たして今の自分は「コーチ」なのか。
2年間学生コーチを務めていて、実は少しも真の意味でのコーチになりきれていないのではないか。
このまま現状維持を続けてて良いのか。
そんな気持ちを抱え、日本に帰りました。
私が考える海外へ行く意義とは__
それから帰国後、思い悩んだ末に私は早稲田大学バスケットボール部学生コーチを辞めました。
2年間、チームに従事し、主な活動内容であるスカウティングを通じ、アナリストとしての経験を得ることができました。
寝ずに準備や対応をする事もあり、大変なこともありましたが、チームの仲間に支えられ良い思い出しかありません。
インターハイ出場校やオールスター選抜、その他にも輝かしい経歴を持ってる先輩や同期、そして後輩たちが、自分のバスケに対する向き合い方、水準を高めてくれました。
心から感謝の気持ちでいっぱいです。
ですが、本当の意味での「コーチ」になるためには新たなステージで挑戦する必要があると決断しました。
現在は、史上唯一の同校全国優勝3回を誇る実践学園中学校バスケットボール部アシスタントコーチにバリューワークスを代表して就任させて頂いております。
森コーチと赤津コーチから指導を学べる贅沢な環境にいると日々実感し、全力で指導や運営にあたっています。
そんな私が考える、海外に行く意義は、
「気づき」を得られること
です。
2度のIMGキャンプにて自分を現状を客観的に検証し、改善するためにはどうするべきか、「気づき」を得ることができました。
正直なことを申し上げますと日本のバスケコーチの水準も向上し、動画配信も盛んになっている現在、ただ単純にボールハンドリングだけを上手になりたいのでしたらYouTubeと努力だけで十分だと思います。
しかし、現場を体験しその空気に触れるからこそ得ることが出来る「気づき」。
今、子供達にいきなり「英語を勉強しなさい」と言って実際に勉強するでしょうか?
おそらくしないでしょう。
しかし、「帰国してから英検の勉強頑張っています」と子供達から報告を頂きます。
彼らは身を以て英語の大切さを「気づいた」に違いありません。
人によって得られる「気づき」は多種多様です。
皆さんも、それぞれの「気づき」を見つけに飛び立ってみませんか?
文 : 牟田 朋晃
編集・校閲 赤津 誠一郎
IMGサマーキャンプ2019はこちらよりお申込みください
編集後記
現在、バリューワークスのコーチと、実践学園のアシスタントコーチとして活動頂いている牟田コーチと私の出会いは突然でした。
彼とは沢山の事を話し、バリューワークスの練習を見て頂いた上で加入頂きました。
バリューワークスは優しいようなイメージがあるかもしれませんが、実は私はとても厳しいです。
それは、かけがえのない子供達をお預かりする以上、
保護者の方にご迷惑をお掛けしないよう、
その目線で接しているからです。
保護者の方が気を使って言えないことを、私はValueWorksで成長しようとするコーチ達に伝えなければいけません。
気づきを与えなければいけません。
バスケが上手いこと、指導出来ること。
それだけでは素晴らしいコーチとは言えません。
だからこそ、社会人として、コーチとして一流になって頂くだけの自信があります。
牟田コーチはそんな厳しいやりとりを経験しながら、さらに実践学園の森コーチに従事する事で短期間で大きく成長してくれました。
同級生の松野コーチとも切磋琢磨し、仕事とは何か、価値とは何か、日々高め合う環境に身を置いています。
このコラムもとても素晴らしいと思います。
1人でも多くの素晴らしいコーチを育てたい。
その夢を共に実現してくれる牟田コーチを皆様これからもよろしくお願い致します。
Just Try It.
スポンサーリンク