Yahooニュースでこのような記事がアップされました。
中学日本一の選手はなぜ消えていくのか…”中学までの子”を大量につくる「スポーツバカ親&コーチ」の罪
要約すると
駅伝では全国中学駅伝で優勝を経験した選手118人の内、箱根駅伝に到達したのは8人しかいない。(わずか6.7%)オリンピック選手や世界選手権の代表選手はいない。
若年層のスポーツは「やったもん勝ち」。将来性を考えず、負荷を高め才能の前借りで目先の結果だけを求めている人が強い。
若年層のスポーツで結果を出すとコーチはその地域でカリスマ扱いされる。そのエゴにより沢山の子どもたちが「犠牲」になっている。
育成時期に無理をさせるとその競技が「嫌い」になってしまう。先生やコーチから「怒られないためにやっている」選手もいる。
ということです。
これまでに私も同じような状況を見てきました。
保護者が我が子の成長に熱心すぎるあまり、気がつかない間に自分のエゴで我が子にスポーツをさせているケースです。
そのようなご家庭の子供は確かにそうではない子と比べてもとても上手です。
しかし、大体小学5年生~中学3年生の間に成長速度は鈍り、どんどん差が縮まっていきます。
それではどうしたらよいのか。前出の記事ではこのように考え方がまとめられていました。
育成時期では順位や結果に一喜一憂せず子供の成長を褒めること。褒められた子は嬉しくてさらにモチベーションを高めていく。
運動部で頑張ってもプロになれるのは0.01%程度。どんなに優秀でもどこかで引退する。
人間として、ビジネスパーソンとして必要な「自分で考える」力をつけていくことがスポーツで一番大切。
詳しくは記事を読んでいただいたほうがよいと思いますし、
書かれていることは間違えていないと思います。
バリューワークスの指導方針とも一致していますが、
なぜ、上記のことができないのでしょうか。
その理由の一つをお伝えしたいと思います。
なぜ、子供の成長を褒められないのか
なぜ、子供の成長を褒められないのか。
それは「褒めることのほうが難しく、叱ることのほうが簡単」だからです。
未熟なコーチは選手が出来たことよりも出来なかったことばかり見てしまいます。
弊社に入社してくるコーチも90%程度はそうです。
自分自身も叱られて育ってきたので、選手の出来ないことを指摘することがコーチの姿だと思ってしまいます。
選手は出来なくて当たり前で、その中に潜む僅かな成功を見逃さないことがコーチに必要な能力だと私は思っています。
保護者の方は指導においては専門的な知識も経験もなくて当然です。
ですので、コーチが怒っていると、保護者も同じように怒らなければいけない、指摘しなければいけないと思ってしまいがちなのではないかと思います。
怒るのは本当に簡単です。だって選手は出来ないことばかりなのですから。
大切なことは、ほんの僅かな成長や成功を見逃さず、的確に褒める眼や知識、経験だと私は思っています。
これは、長年「褒めること」を意識して選手を見続けないと到底身につかない能力です。
育成年代では目が肥えてなくてもミスを指摘出来ますが、
ほんの僅かな成功は目が肥えてないと誉めることは出来ません。
さらに結果よりも過程の方が専門性が高くなり、失敗に至るまでにも沢山の成功が散りばめられています。
「失敗したけど、これは良かったしあれも良かったよ!!」
そう言えるコーチは本当のコーチに近づいているのではないでしょうか。
出来ないことばかり指摘して越に浸っているのはコーチとして指導者として保護者として未熟だということの証明です。
たまに保護者の方の中にも、我が子を叱らなければ面目が立たないのかな?と思うようなケースが見受けられます。
いえいえ、たとえ失敗したとしても、頑張る姿を「認めて」「受け入れて」「沢山褒めて」ください。
たとえコーチが怒っていたとしても、保護者の皆様は絶対に褒めてあげてください。
よくがんばったよって。
その行いが、若年層の選手が潰れないための小さな種まきになっていくと思っています。
褒めることより叱ることのほうが簡単だとしたら、世の中には叱る人の方が多いので褒めることは難しくなってしまうかもしれない。
でも、もしも褒めることに向き合っている人が増えてきたら、叱るほうが少数となり叱ることが難しくなるかもしれませんよね。
最近書きたかったことに関連することがYahooニュースに流れていたので、
一気に書き上げてみました。とても大切なことなのでまた視点や言葉を変えてお伝えしていきたいと思います。
ちなみに私は失敗は褒めますが、惰性や自己中心な考え方には子供にも大人にも指摘してしまいます。
それは私の悪い習性なのかもしれないと気づき始めました。
指摘する前に、そうならないための対策が必要なんだなと反省するばかりの日々です。
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