バスケットボールのコーチの役割と権限は?ダメなコーチの特徴とは?
バスケットボールにとって欠かせない存在、それがコーチです。コーチはチームの戦略や戦術を考えたり、選手の知識や技術に指導や指示をしたり、たくさんの役割や権限を持っています。試合においてもプレイヤーの指揮を取るなど、やるべきことは数え切れません。
コーチによってはチームの強化のためにスカウトを行ったり、運営や経営に携わったりすることもあります。今回の記事ではそうしたバスケットボールのコーチが持つ役割や権限について解説します。併せて、ダメなコーチの特徴についても説明するので、ぜひ参考にしていただけますと幸いです!
※当記事では2022年度版のルールブックを参考にしています。
バスケットボールのコーチの役割と権限
まずバスケットボールのコーチの役割と権限を知る前に、コーチと呼ばれる人がどのような人なのかを知る必要があります。
基本的にコーチと呼ばれる人にはヘッドコーチとファーストアシスタントコーチの2種類存在するのが特徴です。これらのコーチはそれぞれ階級によって指揮できる試合が限定されており、コーチライセンスを取得しているかどうかによって役割と権限も変わります。以下、日本バスケットボール協会が定めているライセンスの種類となります。
- ①キッズインストラクター
- ②ジュニアエキスパート
- ③E級ライセンス
- ④D級ライセンス
- ⑤C級ライセンス
- ⑥B級ライセンス
- ⑦A級ライセンス
- ⑧S級ライセンス
以上がバスケットボールのコーチが取得できるライセンスです。ライセンスの中でも小中高生を指導・指示するならキッズインストラクター・ジュニアエキスパート・E級ライセンス・D級ライセンスが必要となる他、学生と社会人を含めて指導・指示するならC級~S級ライセンスが必要となります。
ライセンスは更新期間もそれぞれ定められており、キッズインストラクターは5年ごととなっているものジュニアエキスパートは1年ごとに更新が必要です。さらにE級ライセンスも4年ごと、D級ライセンス以上に至っては1年ごとに更新が必要となります。そのため、ライセンスは一度取得して終わりではなく、毎年もしくは数年ごとに更新が必要となるわけです。その点も併せて覚えておきましょう!
その上でコーチが持つ権限についても知っておくことが大切です。
- ①スタメン及びベンチメンバーを決められる
- ②ボールデッドの際に審判やTOへ問い合わせできる
- ③ゲーム中に立って指揮を取れる
- ④タイムアウトを請求できる
簡単にまとめるとこれらがコーチの権限となります。
では、ここからコーチの役割についても詳しく見ていきましょう。
- ①チームが同じ目標に向かえるようにする
- ②プレイヤーの指導や指示を行う
- ③プレイヤーのスキルを理解する
- ④コミュニケーションを取る
- ⑤トレーニングを考える
- ⑥ゲームを勝利に導く
これらが主なコーチの役割となります。
1.チームが同じ目標に向かえるようにする
コーチはチームにおける先導者とならなくてはなりません。例えば、チームの目標を決めずにやみくもに練習したとしても、いざ試合となると上手に動けない選手も出てくるかもしれません。
そこでチームが同じ目標に向かえるようまとめるのがコーチの仕事となります。同じベクトルに向けてチームが動けるよう指導・指示していくのがコーチに求められる仕事です。
そのため、チームがどこへ向かうべきなのか、そのビジョンをコーチ自信が鮮明に思い描いておく必要があるでしょう。
2.プレイヤーの指導や指示を行う
コーチはプレイヤーの指導や指示を行うのも仕事の1つとなります。プレイヤーは練習中や試合中に限らず、コーチのアドバイスによって動きます。そのため、的確な助言が必要となるでしょう。
プレイヤーがどのように動くかは本人がゲームの流れを見ながら考えるものですが、コートの中からでは把握できない状況もあります。その際、コートの外から見ているコーチが全体の流れを掴みつつ、指導・指示を行っていくわけです。
そうすることでプレイヤーも動きやすくなり、ゲームの流れも引き寄せることができます。
3.プレイヤーのスキルを理解する
コーチはプレイヤーが各々持っているスキルを理解することも重要です。どのプレイヤーがどのようなスキルを持っているかによって、その力を活かせるポジションなども変わってきます。
バスケットボールは1チーム5人で行うスポーツとなるため、1人1人が自分のスキルを最大限に活かさなくてはなりません。しかし、そこでコーチがプレイヤーのスキルを理解していないと、指揮にもずれが生じてしまうわけです。
プレイヤーが発揮したいと思っているスキルを理解し、最適なタイミングで指揮ができるようにしておくのもコーチの仕事となります。
4.コミュニケーションを取る
コーチは選手たちとコミュニケーションを取ることも重要です。ただ指導や指示を与えているだけでは選手との信頼関係を築くことも難しいため、練習などを通して信用を得ることも仕事の1つとなります。
普段からコミュニケーションを取っておけば、選手も心を開いてくれます。中には本人が抱えている悩みも打ち明けてくれるかもしれません。そういった些細な日常会話を重視することで、選手もまた期待に応えてくれるようになります。
もちろん、必ずそうなるとは断言できませんが、バスケットボールに限らずスポーツの世界は選手とコーチの絆が非常に重要です。その良好な関係を築くためにもコミュニケーションは積極的に取りたいところです。
5.トレーニングを考える
コーチは日々のトレーニングメニューも考える必要があります。選手は常に自主練などを通してテクニックを磨いていますが、チームとしての練習も必要となってくるでしょう。
その際、コーチが練習のメニューを考えることも求められるのです。場合によっては選手1人1人と向き合いながらメニューを考えてなくてはならないため、大変重要な仕事の1つとなります。
6.ゲームを勝利に導く
チームの運営や経営という観点から見ると、最終的にコーチに求められることとしてはゲームを勝利に導くということが挙げられます。
スポーツの世界である以上、敗北することも往々にしてあります。しかし、コーチはその中で課題を見つけ、問題をクリアしながらチーム全体の勝率を上げていかなくてはなりません。
ダメなコーチの特徴
最後にダメなコーチと言われてしまう人達の特徴について簡単に見ておきましょう。
- ①的確な指導・指示ができないコーチ
- ②無理な練習を強要するコーチ
- ③感情に任せて暴言を吐くコーチ
- ④情熱が感じられないコーチ
基本的にコーチは選手たちにとって良き指導者でなければなりません。単に指示だけ出していれば良いということではなく、コーチには的確なアドバイスが求められます。しかし、その際に的確な指導・指示ができなければ、コーチとして選手から一目置かれることはありません。
例えば、いつも同じ練習メニューだけ与えて眺めているようでは、本当の意味での指導・指示とは言えません。昔は今では考えられないようなことも横行しており、今でも「ミスしたら体育館を10周」「水は飲んではいけない」など無理な練習を強要するコーチもいたりします。しかし、それではダメなコーチと影で呼ばれてしまうでしょう。
当然ながら、感情に任せて暴言を吐くコーチもNGです。逆に情熱が感じられないコーチもNGとされてしまいます。
このように理想のコーチとなるにはダメなコーチを常に意識して行動しなくてはなりません。もちろん、完璧なコーチなどいないので、自分なりのコーチ像を描いて実践すれば選手たちも期待に応えてくれます。ただ、時には自分を俯瞰して見つめ直すことも重要なのかもしれません。
まとめ
バスケットボールのコーチはやるべきこともたくさんあり、本当に大変な仕事となります。しかし、コーチとして経験することは日常生活でも役立つことばかりです。何よりチーム一丸となって試合に望む際の興奮は何物にも代えがたいものがあります。それは一生の財産となると言っても過言ではありません。
バリューワークスではバスケットボールスクールを運営しながら、コーチの養成にも力を入れています。プレイヤーの上達をサポートするだけでなくコーチとして成長したい方もサポートしているので、ご興味がございましたらぜひ気軽にお問い合わせください!
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