ぎこちなさの追及
コーチの役割は「課題を解決すること」ではなく「課題を与え続けること」だとERUTLUC鈴木良和代表は提唱していました。
それは私が大切にする不完全でぎこちなさの追及、つまり、みんなが綺麗に出来る美しい練習ではなく、ミスをしてしまったり、動きがわからなくなってしまったり、側から見たら「大丈夫?」と思われる練習に通ずる言葉でした。
しかし、選手は必ず考え成長し、徐々にミスは減り美しい練習になりかけていきます。
「どんな練習でも選手は必ず成長する」
鈴木代表がクリニックの冒頭で話してくれた事です。
「結果」だけではなく「育て方」にも目を配るべきだ。
そう捉えることが出来ました。
どのようなプロセスを経て結果を出すのか。
コーチが課題を解決して結果を出すのか。
選手が課題を解決して結果を出すのか。
結果は大切ですが、プロセスに着目すれば結果の見方が変わっていくものだと思います。
夏にアメリカで目に映ったもの
昨年のサマーキャンプでは、毎年参加している【elete-8 Los Angeles Basketball camp】だけではなく、フロリダはIMGのサマーキャンプにも参加してきました。
初めて参加した時(2016年)は、当時日本では馴染みのなかった個人スキルトレーニングに目を奪われていたものですが、
経験を重ねてきた結果、2019年夏に私が目を奪われたのは、両者に共通するあるトレーニングでした。
それは、バリューワークスに欠けていたものであり、淀みなく流れハードで楽しくて判断力が必要なトレーニングです。
キャンプでも難しくて、選手達は最初ミスばかりでした。
皆ぎこちなくて、動きが止まってしまう選手達。
しかし、その姿に育成年代に必要なトレーニングの形を見出したのです。
帰国後、私は早速これまでの練習スタイルを見直し、アメリカでの学びからバリューワークス式にトレーニングデザインを再構築し、コンテンツとネーミングを生み出し実施に移しました。
最初は皆全く出来なくて、私もヤキモキしましたし、口を出したくなりますので、我慢我慢の連続でした。
しかし、どうでしょう。
選手は即席のチームで考え合い、日々上達していきます。
「しっかり話し合い考えて挑戦出来ているね」
そう感じたらルールを付け加えたり、新たなメニューを追加していき、またぎこちなさを生み出していきました。
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